『人間力を高めることば』松下幸之助の弟子が語る人間の魅力を引き出す言葉

『人間力を高めることば』松下幸之助の弟子が語る人間の魅力を引き出す言葉 生き方

日本の実業家でパナソニックを一代で大企業に築き上げた経営者である松下幸之助

彼は企業を大きくし日本を豊かに育てたのみにならず、若い世代を育てるためにも多くの労力を費やしました。

松下幸之助が設立した、財団法人松下政経塾では、政治家を中心とした多くの指導者が育てられました。

ここでは、松下幸之助のもとで学び、その仕事に携わった上甲晃の著書『人生の合い言葉 人間力を高める70の心得 』より、人間力を高めることばを紹介します。

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人間力を高めることば

勉強は、単に頭の中に知識を詰め込むことではありません。知識はしょせん、生きていく上での道具にしかすぎません。

どんなに高度な知識や技術を習得しても、それを使う本人に「人間としての魅力」がなければ、それは宝の持ち腐れとなります。

実社会に出て本当に必要な力は、人間としての魅力です。

これを「人間力」といいます。

頭を育て、知識や技術を増やすことも大切ですが、心を育て、清心を鍛え、人間として一流を目指すことが本当に大切なことです。

「どうぞお先に」

競争社会である現代において、我先にという、いわゆる早い者勝ちな環境がおおいにあります。

ところが、人を押しのけてまで我先にと突き進むことは、世知辛いものです。

車の運転にもなると、特に運転者の性格が表れます。昨今問題となっているあおり運転や、わずかな隙間をめがけて割り込む危ない運転は、貧しい人柄がよく表れています。

また、ものごとが便利になりすぎたために「待てない人間」が多くなっています。エレベーターや自動ドアが開くまでの短い時間も待つことができず、誰もが少しでも早く行こうと急ぎます。

そんなときに「お先にどうぞ」と言えるかどうかに、人間力が出てきます。

みんなが急いでいる中でそんなことを言っているようでは、厳しい競争社会から脱落すると言う人もいるかもしれません。

しかし実際、ひとりふたりに対して「お先にどうぞ」と譲ったところで、その時間の差はほとんどありません。

お先にどうぞと譲ることは、自らの心の中に「思いやりの心」が育ちます。

これが大きく人間力を高めるのです。

「一歩前へ」

「だれかこれをやってくれませんか」と求められたとき、つい瞬間的に自分の事情を考えてしまいます。

周りのみんなの顔色をうかがい、「うっかり引き受けたら大変な目に遭うかも」と考えてしまうと、自然とそれを引き受けるのをやめてしまうでしょう。

しかし、結局のところ誰かがそれをやらなければいけないことにはかわりありません。

そんなときに「みんなのためになるのであれば、私がやります」と一歩前に出ることは、立派な人間力を高めるための実践です。

ただでさえ忙しいのに、これ以上忙しくなることは自分の身が持たないと思うかもしれません。

ところが、重要な役割は有能な人のところにしかまわってきません。

一歩前に出て、いろいろなことに挑戦することは、多くのことを学ぶことができます。

反対に挑戦しなければ、いつまでたっても平凡な人間のままにとどまるのです。

「はい喜んで」

大きな注文が入ると「はい喜んで」と、お客様のところに飛んでいくことができます。しかし、小さな注文になるとどうでしょうか。

「この忙しいときに、わずかな注文で煩わされる」と感じて出て行くのが億劫にならないでしょうか。

どんなことでも、同じやるなら「はい喜んで」という精神が大切です。

「いやいや」にやることは、時間の無駄です。同じやるならスパッと気持ちを切り替えて、喜んで取り組むように受け止めなければいけません。

「いやいや」の気持ちのまま取り組むことは、学びの成果も仕事の成果も出るはずがありません。

ましてや人間力が高まるはずがありません。

さらに、いやいやすることは、その雰囲気を周りにまき散らすことになるので、大きな迷惑をかけることにもなります。

「せめて私ぐらいは」

みんながやれば、自分もできる。

それは誰でも同じです。皆がやっていることは、自分でもできるのです。

しかし、志のある人は違います。だれもやらないからこそ、私がやらなければいけないと考えるのです。

誰もやらないのに、自分ひとりがやったところで何もかわらない、どうせ私ひとりのちからなどたいしたことはないと考えることは、そこには無力感しかひろがりません。

「せめて私ぐらいは」と考えたなら、周りの環境が劣悪があればあるほどその人間力を高めることにつながります。

人間力とはその人の魅力のことです。他人がやらないことを進んで取り組むことは、その人の大きな魅力そのものです。

人間力とは人間としての魅力

パナソニックの創業者である松下幸之助は、実社会において必要な力は人間力であるといいました。

人間力とは、人間としての魅力のことです。

学ぶことは、知識や技術を増やすことではなく、その知識や技術を美味く使っていくことです。

どんなに知識があっても技術があっても、人間力がなければ人間として失格ともいえるでしょう。

先人の教えを胸に、人間力の高い魅力的な人間になるようにしましょう。

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