人生100年時代となりました。死ぬまで元気に有意義に生きていきたいと思う人がほとんどではないでしょうか。
そんな人生のターニングポイントが、50歳代です。
50代になると、子育てにも一段落付くころです。また、定年が近づいて仕事の終りも見えてきました。
今まで家族や仕事のためにお金や時間を使ってきました。
これからは、自分のために使うことができるのです。
しかし、準備をしていなければ50代以降の自分の時間を、どのように使っていっていいかわからなくなってしまいます。
すると、せっかくの老後が有意義ではないものになってしまいます。
充実した人生を送るために、50代でやっておくべき生き方の5つのコツを、『図解 50歳からの人生が楽しくなる生き方 [ 保坂 隆 ]』から紹介します。
また、50歳から始めるシンプルな暮らし方7つのコツもあわせて紹介しているので、そちらもご覧ください。
50歳からの人生が楽しくなる生き方5つのコツ
人生100年時代といわれる現在、50歳をこえてもまだまだ人生は続きます。
むしろ、それまでは仕事や子育てに一生懸命だったところが、子どもは成長して自分のもとを離れ、仕事は定年をむかえて、一気に忙しさがなくなってしまいます。
忙しい一日はあっという間に過ぎてしまいますが、そうでなければ一日はとてつもなく長く感じるでしょう。
また、目標や趣味などをもって生活しなければ、本当に生き甲斐のない人生を送ってしまうことになりかねません。
老後に有意義な人生を送りたいのなら、50代のうちから準備をし始めておくのがいいでしょう。
50歳からの、人生が楽しくなる生き方5つのコツを紹介していきます。
- 50歳は「2回目の人生」を始めるタイミング
- 50代からは「わがまま」に生きていい
- 50代になったら「定年後」を意識する
- 「これからやりたいこと」を紙に書き出そう
- 「いつかそのうち」をやめる
1、50歳は「2回目の人生」を始めるタイミング
50歳は人生の折り返し地点です。日本人の平均寿命は男性が81.47歳、女性が87.57歳といわれているので、残りの人生を考えてもまだ30年以上あります。
思い返せば、20歳で就職したとして50歳で30年のキャリアがあります。この30年で、何をしてきたでしょうか。何ができたでしょうか。
考えてみると、仕事でもいろんなことをして、いろんな人と出会い、失敗も成功も合わせて本当に多くのことを経験してきたのではないでしょうか。
またプライベートでも、素敵な人と出会い、結婚し、家庭を持ち、あるいはあちこち遊びにまわり、いろいろなところへ行ったのではないでしょうか。
それと同じ時間が、この先も待っているのです。
50歳で何かを始めても、30年もあればまだまだやりたいことはなんでもできるのです。
将来の具体的なイメージをもって、残りの人生をどのように過ごしたいか考え、それに向けて準備をすることが大切です。
2、50代からは「わがまま」でいい
現代の50代は野人の多くは、長時間労働が当たり前で、夜遅くまで残業をする毎日を送ってきたと思います。
あるいは、そういう夫を支えて専業主婦として家庭を守ってきた人も多いのではないでしょうか。
しかし、時代が変われば価値観も変わります。毎日遅くまで残業して仕事をする必要もないし、働くのを我慢して専業主婦を続ける必要もありません。
時代の流れにそって価値観を変え、「○○すべき」という思い込みに縛られないようにして、自分らしい生き方を見つけていくことが大切です。
とはいえ「わがまま」という言葉にとらわれて、まちがった生き方をしてはいけません。
つまり、人に迷惑をかけてまで自分のやりたいことや自分の意見を押し通すということではありません。
自分の責任は自分でとるという覚悟をもったうえで、自分らしく生きていくことを「わがまま」というのです。
もし自分の価値観が社会とずれていて、糾弾されてしまったときには、きちんと自分で責任をとる。そうした覚悟は忘れてはいけません。
3、50代になったら「定年後」を意識する
50代はまだまだ働き盛りです。責任のともなう仕事をまかされ、同時に部下の育成にも力を注ぎ、忙しい毎日に充実した生活を過ごしている人が多いでしょう。
そのため、定年からは無意識に目をそむけてしまっていないでしょうか。「体力こそおとろえてきたけど、まだまだ働ける」というのが本音だと思います。
しかし、確実に定年はやってきます。どれだけスキルや経験があっても、定年で線引きされることから逆らうことはできません。
この事実にはしっかりとむきあわなければいけません。
それならばいっそ早いうちから定年を意識して、その後をどのように過ごすのか計画しておくほうがいいでしょう。
もし何も考えていなければ、何もしない生活が何十年も続くことになるのです。
実際に、定年後に何も予定のない日常がはじまり、退屈でしかたがないというひとが多くあります。
さらに、そのような刺激のない生活が影響して認知症になったり、運動不足から病気になる人もすくなくありません。
定年後の人生の残り時間は、想像しているよりも長いです。
あらかじめ準備をしておかなければ、定年後の人生を棒に振り、人生そのものを棒に振ることにもなりかねません。
4、「これからやりたいこと」を紙に書き出そう
50代からの人生を楽しむための第一歩は、やりたいことをリスト化することです。
あれこれ考えずに、まずは思いついたことからノートなどに書き出してみましょう。
紙に書き出すことで、イメージが具体的にすることができます。
実現可能かどうかは関係ありません。「毎日1冊本を読む」などの小さいことから「世界一周旅行をする」という夢のような大きなことまで、とにかく書き出してみましょう。
これによって、実現したいという意欲がわいてきます。この意欲が、活気ある生活の原動力になるのです。
また、やりたいことをひとつに絞る必要もありません。むしろたくさんあれば、それだけ楽しみも大きくなります。
5、「いつかそのうち」をやめる
「1年は、その人の年齢の時速で過ぎる」という説があります。
20歳なら時速20キロ、50歳なら時速50キロ、80歳なら時速80キロのスピードで、1年が過ぎ去っていくというのです。
年をとればとるほど、時間はあっという間に過ぎ去っていってしまいます。
いざ老後の準備をはじめようと思っても、「いつかそのうち」「今はまだ大丈夫」と先延ばしにしていたら、あっという間に時間が過ぎて行ってしまいます。
50歳から80歳まで30年あると先述しましたが、体感的にいえばこれまでの倍以上のスピードで30年が過ぎ去って行ってしまうのです。
「50代はまだまだ若い」「老後はまだ先」と思いたくなりますが、充実したその後の人生を送るためにも、今から準備しておくことが大切なのです。
50代でエンディングノートの活用を
50歳は人生の折り返し地点です。ここで一度、自分の人生を振り返って見てみましょう。
楽しかったこと、うれしかったこと、苦しかったこと、悲しかったこと。
さらには自分の財産について、預貯金はどれくらいあるか、どんな保険に入っているのかなどなど、自分自身のありとあらゆる事柄について見直してみましょう。
すると、本当に必要なものと必要ではないものが見えてくると思います。
これらを精算していくことも重要なことです。
そんなときに活用できるのが、エンディングノートです。
エンディングノートは「終活」で使うものとしてよく紹介されています。
終活というと「死」にむけた準備のようで、少しネガティブなイメージがあるかもしれませんが、そうではありません。
「死」を意識することで、残りの人生をさらに有意義に送っていくための活動なのです。よりよく生きるための活動そのものともいえるのです。
そんな終活の始まりが、エンディングノートを書くことです。
自分にもしものことがあったとき、家族が困らないようにエンディングノートに情報を残しておきます。
同時に、残りの人生をどのように過ごしていきたいか、目標ややりたいことを書き出して、活用していくこともできます。
50代から特にこのノートを活用していくことをおすすめしています。
終活はエンディングノートから始まります。同時に、残りの有意義な人生もここからはじまります。ぜひ活用していきましょう。
最後に
50歳からの人生が楽しくなる生き方5つのコツを紹介しました。
- 50歳は「2回目の人生」を始めるタイミング
- 50代からは「わがまま」に生きていい
- 50代になったら「定年後」を意識する
- 「これからやりたいこと」を紙に書き出そう
- 「いつかそのうち」をやめる
50歳は人生の折り返し地点です。
まだまだ先は長いと思われがちですが、実際はあっというまに過ぎて行ってしまいます。
気がつけば何もしない人生だったということがないように、いまからしっかりと準備をして、楽しい人生を送っていくようにしていきましょう。