50歳から始めるシンプルな暮らし方7つのコツ

50歳から始めるシンプルな暮らし方7つのコツ 生活

50歳といえば、人生のターニングポイントです。仕事の定年も目の前に見据え、子育てもひと段落したころではないでしょうか。

同時に、老後の心配も出てきます。

日本人の平均寿命は男性が81.47歳、女性が87.57歳といわれているので、残りの人生を考えてもまだ30年以上あります。

その30年をどのように使っていくかで、いい人生になるかそうではないかが決まってくるといっても過言ではないでしょう。

そうした老後をより充実した生活にし、生きがいのある生活にしていくためには、人生のターニングポイントである50歳から準備を始めておくべきなのです。

ここでは、50歳から始めるシンプルな暮らし方7つのコツを『図解 50歳からの人生が楽しくなる生き方 [ 保坂 隆 ]』から紹介します。

また関連として50歳からの人生が楽しくなる生き方5つのコツも紹介しているので、そちらもぜひご覧ください。

50歳から始めるシンプルな暮らし方7つのコツ

50歳ともなると、多くのものを背負って生きています。

仕事の企画、立場、部下、家族、家、財産…

数えだしたらキリがありません。

しかし、あまりに多くのものを背負っていると、その後の人生において息苦しさを感じてくるでしょう。

さらには、もし万が一にも自分に何かあったとき、残された家族がそれらのものをどのように扱い、あるいは処分していいかわからなくなってしまいます。

つまりは、多くのものを抱えて生きていくことは、老後の人生において迷惑にしかならないのです。

今一度、自分の抱えている荷物を確認して整理し、必要のないものは全部おろしてしまいましょう。

そして、シンプルな暮らし方を心がましょう。そのための7つのコツは次のようです。

  1. 老後家計の「枠組み」を設定しよう
  2. 資産は無理に増やさなくてもよい
  3. 思い切って保険を見直す
  4. ゆとりのある節約を実践する
  5. 「買う」よりも「選ぶ」を重視する
  6. 「要らないもの」の処分を始めよう
  7. タンスの中身は7割に減らす

1、老後家計の「枠組み」を設計しよう

マスコミやインターネットでは、老後に必要な資金として年金のほかに3000万円必要だとか、6000万円以上必要だとか、いろんな説が取り上げられています。

こうした情報を見てしまうと、自分にはそんな預貯金がないといって不安になる人がほとんどです。

当然お金は生きていくために必要なものです。

しかし、マスコミやインターネットの情報に踊らされてはいけません。

このような不安は、いったいどこからやってくるのでしょうか。

最大の理由は、「よくわからないから不安」ということです。

自分の年金の支給額も、毎月の支出の金額もよくわからないまま老後を迎えなければならず、漠然とした状態で「不安だ」と感じている人が多いのです。

この不安を取り除くためにはどうすればいいのでしょうか。

それは、老後の資金計画を設計することです。

できることなら、最低でも1年に1回は「家計会議」をひらいて、老後の資金計画をしておくようにしましょう。

自分の年金収入はどれくらいか、税金や保険などの支出はどれくらいか、教育費やローンはどれくらいかなどと、計画表を作って見える化しておくのです。

そうすることで、問題点も明らかになり、また現状を確認したうえでどんな生活を送ることができるかという目安もついてきます。

これで、老後の資金の不安は解消されるでしょう。そのためにも、今から準備しておく必要があるのです。

2、資産は無理に増やさなくてもよい

年を重ねるごとにお金の悩みは切実になります。

思ったより貯蓄に回せなかったと感じ、老後に備えてもう少し資産を増やしておきたいと思うのは当然の考えだと思います。

しかし、そんな時こそ注意をしなければいけません。

特に、株などの投資話に簡単に飛びついてしまうと、かえって痛い目をみてしまう恐れがあります。

投資そのものを否定しているわけではありません。しかし、そこまでリスクを負う必要があるのかどうかをしっかり見極めなければいけません。

たしかに銀行の預金だけでは、お金を預けたところで毛が生えた程度の利息しかつきません。それならば投資などに予算を費やして、リスクを負ってでも資産を増やしたいと思う人が近年急激に増えてきました。

しかし、無理にお金を増やすのではなく、今あるお金でどのように生きていくかを考えるほうが大切ではないでしょうか。

3、思い切って保険を見直す

若いときには「自分にもしものことがあったときのため」といって保険に加入していました。

定年後は「老後の安心のため」という考え方で保険を見ていくようにしましょう。

若いときに加入した保険には、医療費をカバーするプランが付いていない人が多いです。「医療保険」「がん保険」などは、病気と縁遠いと感じている年代では必要ないと考えている人もいるでしょう。

また「介護保険」も注目しておきたいところです。70代をこえると、要介護の状態になる可能性が高まってきます。保険に加入していれば、このような介護の不安を軽減することにつながります。

火災保険」や「地震保険」も検討しましょう。自然災害はいつ発生するかわかりません。そんな状況に巻き込まれてしまったとき、若いときにはどうにかできたことでも、老後ではどうにもならないことがでてきます。

保険は、年代によって必要なものとそうでないものがわかれています。もう一度見直しておきましょう。

掛け金のことを考えると大きな負担にも感じますが、万が一のことを考えると保険に入っていたほうが、精神的にも心強いでしょう。

4、ゆとりのある節約を実践する

節約はとても大切なことです。しかし、心まで貧しくなっては本末転倒です。

お金のゆとりも、心のゆとりも、両立させながら実践していくようにしましょう。

昔と比べて現代は、モノにあふれてとても豊かな環境にあります。しかしそうなると、あれも欲しいこれも欲しいと、欲が次から次へと溢れてきます。

欲に支配された状態で節約をすると、心に余裕がなくなってきてしまいまs。

まずは、このような欲望の支配から自由になることが大切です。

そのうえで、今あるもので満足するというマインドへとチェンジしていきましょう。

ムダとストレスのない豊かな生活こそ、大人の節約生活といえるのです。

5、「買う」よりも「選ぶ」を重視する

欲望にふりまわされる人生は、つまらないものになります。

昔はモノが増えることで豊かになるとして、そして特に50代以上の人はその豊かさを実感していることではないでしょうか。

しかし、書いたように現代ではモノにあふれ、モノがあり余るような状態にあります。

ほしいものが手に入ると、それで気分は高まります。しかし、それは一時的なものにすぎません。

人間の欲望は気まぐれで、実はたいした根拠はありません。

ついつい衝動買いをしてしまったり。買い物をすることでストレスを発散している人は、買い物の仕方を変えましょう。

「買う」という行為を楽しむのではなく、「選ぶ」ことを楽しむことが大切です。

じっくり吟味して選んでいる時間を楽しんでみましょう。

こうすることで、ムダな出費を抑えると同時に、自分に本当に必要なものは何かということにも気づくことができます。

時間をかけて選んだ末に、それでもどうしても欲しいと思ったときに買うようにしましょう。

6、「要らないもの」の処分を始めよう

50歳にもなると、身の回りには多くのモノであふれているでしょう。その中には、不要なものもたくさんあるはずです。

不要なものが身の回りに増えると、頭も心も働かなくなってきます。

50歳という人生のターニングポイントであるこの時に、自宅の整理に着手しましょう。

将来に向けて身の回りのモノを減らしていくのです。身の回りのモノを整理することは、自分の心の整理をしていくことにもなります。

すると、今自分にとって本当に必要なものが見えてきます。

自分に必要なものだけで生活することが、これからの生活を穏やかな暮らしを実現していくのです。

7、タンスの中身は「7割」に減らす

タンスの肥やし」ということばがありますが、タンスの中には知らず知らずのうちにモノが増えていってしまいます。

さらに、収納の仕方によっては奥の方の衣類は何年も使っていないものがたくさんあるということも珍しくありません。

近年では「ファストファッション」とよばれる、低価格で流行の衣類を大量に販売するブランドが浸透したこともあって、気軽に買う習慣が浸透しています。

しかし冷静になってみてみると、着ている服はごく一部です。

「高価な服だからもったいない」「思い入れがあるので残している」という気持ちはわかります。しかし、衣類は着なければ意味がありません。

来ているシチュエーションが具体的にイメージできなければ、その服は不要と考えましょう。

整理後のタンスの中身は、7割にとどめておくのが理想です。

衣類が増える原因に、どんな種類のモノをいくつ持っているかわからないということがあげられます。

タンスの中身を7割にとどめ、3割の空間を作っておくことで、衣類を探すときに余裕が生まれます。どんな衣類を持っているか、全体を一覧することができるので、ムダに買う必要がなくなるのです。

50代からの終活と「生前整理」

人生100年時代といわれる現代ですが、「もしも」のことはいつくるか誰にもわかりません。50代はまだまだ若いとはいえ、それでも「」は突然おそってくるのです。

万が一自分に「もしも」のことがあったときの準備はできているでしょうか

自分の「もしも」のときに向けて準備をしておくことを「終活」といいます。

終活はネガティブなイメージがありますが、「死」を意識して自分の生き方を見つめなおすことで、残りの人生を有意義なものにしていくという大きなメリットもあります。

とくに、人生のターニングポイントである50代では、積極的に終活をしていくことをお勧めします。

終活の必要性などについては、こちらをご覧ください。

また、終活をしていくうえで、自分の荷物の整理をすることを「生前整理」といいます。

万が一自分に「もしも」のことがあったとき、荷物の整理ができていないと、残された家族がとても困ることになります。

何を残して何を捨てていいのか、それは本人にしかわからないことです。

家族がモノをため込んでしまっていたことで大変な思いをした男性の体験談を、『生前整理』『遺品整理』終活で今からやっておくべき大切な理由。家族に迷惑をかけないためにで紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

最後に

50歳から始めるシンプルな暮らし方7つのコツを紹介しました。

  1. 老後家計の「枠組み」を設定しよう
  2. 資産は無理に増やさなくてもよい
  3. 思い切って保険を見直す
  4. ゆとりのある節約を実践する
  5. 「買う」よりも「選ぶ」を重視する
  6. 「要らないもの」の処分を始めよう
  7. タンスの中身は7割に減らす

モノにあふれた現代、本当に必要最低限なモノの中で生きていくことが大切です。

モノを整理することで、心の整理にもつながります。こうすることで、心にゆとりのある生活が生まれます。

ゆとりのある生活が、50代からの有意義な人生を作っていくのです。

今までの価値観を捨てて、シンプルな生活をこころがけましょう。

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