終活は、もしもの時に備えて前もって準備しておくことで、残りの人生を生きがいを持って前向きに生きていくための活動です。
そのためにやらなければいけないことはたくさんありますが、中でも生前整理はとても大切なことです。
身の回りのものは、それが必要なモノか不要なモノか、本人にしかわかりません。
家族が処分に困らないように、早い目に整理をするようにしましょう。
家族に迷惑を掛けないために『生前整理』『遺品整理』終活で今からやっておくべき大切な理由も紹介しています。合わせてご覧ください。
なぜ生前整理が必要か?
終活をするにおいて、自分の身の回りのモノをかたづけて整理することを「生前整理」といいます。
生前整理をする理由は主に2つです。
- 残された家族に迷惑をかけないため
- 残りの人生を前向きに過ごすためのきっかけ
これらは、終活をする理由ともほぼ同じことを指します。つまり、終活をするにあたって行う活動のすべては、「迷惑をかけないため」と「自分の残りの人生を前向きに過ごすため」の2つに極まるということです。
自分のモノは自分にしかわからない
案外忘れられがちですが、生前整理をしていなかったことによって、残された家族が困るケースがよくあります。
身の回りのモノは、本人にしかわかりません。周りの家族にとって不要だと思っていても、本人がどうしても残しておきたいというモノもあります。またその反対もあります。
身の回りの整理を一切しなかったことにより、残された遺族が、たくさんのモノをどのように処分していいかわからず困るということがよくあります。特に、片付けをしていて古い写真が出てきたときには、処分していいか迷うだけでなく、ゴミとして捨てていいのかどうか困るという話もよく聞きます。
また、本人が「これだけは次の代まで残したい」と大切にとっておいたモノを、そうと知らずに処分してしまい、あとから気づいたときには手遅れだったというケースもあります。
自分が亡くなったあと、残された家族が遺品で苦労をしないためにも、元気なうちから整理をしておくことが大切です。
整理するもの
生前整理といっても、片付けなければいけないものはたくさんあります。
それは、例えば本や衣類などのモノから、保険や預貯金、思い出など、目に見えない情報の整理も忘れてはいけません。
必要なのはこの4つです。
- モノの整理
- ココロの整理
- 情報の整理
- 整理の継続
無理なく整理するために、順序よくすすめていきましょう。
モノの整理
これは、物質的なモノの整理です。本や衣類、食器、日用品など、目に見えるモノの整理です。
整理を進めていく中でも、使うか捨てるか、判断しやすいのがモノです。
まずはモノの整理から始めます。
ココロの整理
次に、写真や趣味など、思い出の詰まったものを整理します。
このような想いの強いものを整理せずに残ってしまうと、遺族はそれをどのように扱っていいのか、大きく悩んでしまうことになります。
思い出深いモノを残しておきたい気持ちはよくわかります。整理するときに思い出に浸ってしまうと、なかなか作業もはかどらず、捨てるべきモノも捨てられなくなってしまいます。
想いでの品をたくさん残すと、あとで困るのは遺族です。
思い切って行動しましょう。
情報の整理
情報化社会の現代、ネット環境にある情報の整理もしなければいけません。
保険や預金、貯金の整理、財産など、これらをどうするのか。インターネット上のサイトやブログをどうするのか。
これらが本当に必要かどうかもう一度見直し、必要なものだけ最小限にとどめて、不要なものはできるだけ早く解約してしまうようにしましょう。
整理の継続
いちど整理をしたら、それで終わりではありあません。
日常的に必要なもの、不要なものは、状況に応じて変わっていきます。必要だったモノが不要になったり、新しくモノが増えることはあたりまえのことです。
定期的に整理するように心がけて、できるだけ生前整理をした状態をキープするようにしましょう。
生前整理のコツ
生前整理をする事で、残される家族に迷惑をかけないように準備するとともに、自分自身の生き方を振り返り、のこりの人生を前向きに生きていくことができます。
ところが、何からどう手をつけていいかわからないというのが本音でしょう。
そこで、はじめにルールを決めて、その手順に従うことで、格段に整理がしやすくなります。
1,3つに分ける
まずは整理するモノを3つに分類しましょう。
- 使うもの
- 使わないもの
- 捨てるかどうか迷うもの
あまり考えてはいけません。そのときの直感で仕分けしていきましょう。
2,カテゴリーに分けて整理する
居間やキッチンなどの場所事で整理するのではなく、本や衣類など、モノのカテゴリーごとで整理をしていきます。
例えば、本を整理する場合。まず家中の本を一カ所に集めてきます。そして、「使うもの」「使わないもの」「捨てるかどうか迷うもの」にそれぞれ仕分けしていきます。
そして、「使わないもの」は処分し、「捨てるかどうか迷うもの」は段ボール箱などに入れて一時的に保管します。
3,迷ったものは半年後に捨てる
「捨てるかどうか迷うもの」を一時保管した後、半年後に見直しましょう。
この半年の間に、それらのモノを使いましたか?
半年使わなければ、今後も使うことはないでしょう。思い切ってまとめて処分してください。
また、「捨てるかどうか迷うもの」は、押し入れの奥などにしまわないように気をつけましょう。奥の方にしまってしまうと、忘れてそのままずっと残してしまう危険があります。
目のつくところに出して保管しておくようにしましょう。
生前整理を頼んでラクに片付ける
整理、片付けとなると、とても時間がかかって大変な作業になります。
ここではコツを紹介しましたが、それでも労力になることにはかわりありません。
できることなら自分ですることが最善ではありますが、自分でできない場合は家族に手伝ってもらいましょう。
もし、それができない場合は、整理事業サービスを利用するといいでしょう。
生前整理はもちろんのこと、遺品整理、部屋の片付け、空き家の片付けなど、整理片付けに関しては幅広く対応してくれます。
ぜひ検討してみましょう。
最後に
終活をする目的は、残された家族が困らないように前もって準備しておくところにあります。
その中でも、生前整理は重要な役割を持っています。
行き当たりばったりで整理をしていても、時間がかかるばかりか終活をする意欲自体がなくなっていってしまいます。
整理をすると決めたら、ルールを作ってそれに従って、思い切って進めていくようにしましょう。