人生には始まりと終わりがあります。そして、終わりに向けて準備をすることも重要な一部です。
「死」を意識することで、自分の生き方を振り返り、見直していく活動のことを「終活」といいます。
自分や家族の将来を見据え、老後や最期の時に備えるための計画や手続きを行うことです。
では、終活を始めるのに適切なタイミングや時期はいつなのでしょうか?
終活を始めるタイミングは人それぞれ違いますが、これから始めようと思っている人に向けて、そのポイントをご紹介します。
なぜ終活が必要なのか?
終活は、人生の最後の段階において自分や家族のために準備をする重要なプロセスです。
なぜ終活が必要なのか、その重要性について考えてみましょう。
まず、終活は私たちが最期の日々を自分の意思で過ごすために必要です。
自分の希望や価値観に基づいた最後の選択をすることができます。
例えば、葬儀の形式や埋葬方法、遺言の内容など、自分が望む形で最期を迎えることができます。終活をすることで、後悔や心残りのない人生を全うできるのです。
また、終活は家族にとっても大きな意味を持ちます。
終活をすることで、家族に負担をかけずに最期を迎えることができます。
遺言や遺品整理の準備をしておくことで、家族が混乱や喧嘩をすることなく、円満に手続きを進めることができます。
家族にとって、終活は愛する人への最後の贈り物とも言えるのです。
さらに、終活を通じて自己成長や人生の振り返りをすることができます。
自分の人生において何が本当に大切なのかを考え、自分自身の成長や充実を追求することができるのです。
つまり終活は、人生の集大成として自己の在り方を見つめ直す絶好の機会でもあるといえるでしょう。
終活は必ずしも年齢や病気に関係なく始めることができます。
ただし、余裕を持って準備ができるので、できるだけ早く始めることをおすすめしています。
終活は人生の一部であり、重要なタスクです。少しずつ進めることで、心の安らぎを得ることができるのです。
終活を通じて、自分らしい最期を迎えることができるようにしていきましょう。
終活を始める適切なタイミングは?
終活を始める適切な年齢は人それぞれです。
しかし、いつから始めるべきかを考える上でいくつかの要素を考慮することが重要です。
心に余裕がある時
心に余裕がある状態で終活を始めることは、冷静な判断と計画の立て方に繋がります。
終活は将来のことを考える重要なプロセスですが、焦りやストレスの中では適切な判断ができません。
心に余裕があるからこそ、冷静に自分自身の意思や希望を整理し、計画を進めることができるのです。
具体的な例として、定年退職後の期間が挙げられます。
定年を迎えた時は、仕事に追われる日々から解放され、時間的な余裕が生まれます。
この時期に終活を始めることで、自分の生活のリズムを整え、将来に向けた準備を進めることができます。
心に余裕があるからこそ、自分のやりたいことや遺したいメッセージに真剣に向き合うことができるのです。
また、家族やパートナーとの関係が円満な時も終活を始める好機です。
終活は自分だけの問題ではありません。家族やパートナーとの話し合いや意思疎通が重要です。
心に余裕がある時に終活を始めることで、家族との絆を深めながら、互いの希望や意見を尊重することができます。
終活は人生の最後の大切な段階に備えるためのプロセスです。
心に余裕がある時に始めることで、焦りや後悔を軽減し、自分らしい最期を迎えることができるのです。
人生の節目の時
人生の節目は、大きな変化や意識の転換をもたらします。
結婚や出産、子供の独立、定年退職など、これらの節目は人生を新たなステージへと導きます。
このタイミングで終活を始めることで、自分自身の人生を振り返り、将来のビジョンを明確にすることができます。
これによって、自分自身の希望や価値観に基づいた選択をすることができるでしょう。
たとえば、結婚や出産、就職、転職、子供の独立や家族の変化など、人生の節目は多岐にわたります。
そこで終活を始めると、将来の住まいや生活スタイルの見直し、遺産や財産の整理、将来の医療や介護の準備など、必要な対策を講じることができます。
人生の節目の時期に終活をはじめることで、将来の不安を軽減し、自分らしい最期を迎えることができます。
予測不能な出来事が起った時
私たちの人生には予測不能な出来事が潜んでいます。
予測不能な出来事とは、事故や病気などの、健康状態の変化や不幸な事態のことです。
こうした出来事が起きた時、終活をはじめる大きなきっかけとなり、終活に対する意識も大きく変化してくるのではないでしょうか。
たとえば、突然の重大な病気の診断を受けたとき。
病気によって生活が制約されることや余命の予測がつく場合、自分自身の希望や意思を整理し、残りの時間をどう過ごすかを考える必要があります。
終活を始めることで、治療の選択や最期のケア、遺言や財産の整理など、自分自身の意思を反映させることができます。
また、交通事故や災害による家族の急な死も考えられます。
誰もが思いもよらないタイミングで命を失うことがあります。
とてもつらいことですが、こうした出来事が自分自身の生き方を見つめ直すきっかけにもなるのです。
思い立った時
思い立ったときに終活を始めることは心の安定にも繋がります。
将来への不安や心配事を減らすことができますし、自分の人生における最後の段階をコントロールできるという意味で、心に余裕を持つことができます。
思い立ったときに終活を始めることで、不測の出来事に備え、時間と準備を確保し、家族や関係者に負担をかけずに最期を迎えることができます。
また、自分自身の心の安定や充実感を得ることもできるのです。
だからこそ、思い立ったときに終活を始めるべきなのです。
早くに終活を始めるメリット
終活は、できるだけ早くから初めておくほうがいいでしょう。
そのメリットとして、次のことがあげられます。
時間に余裕ができる
早く終活を始めることで、計画を立てる時間に余裕が生まれます。
お葬式となると、突然のことで混乱しているなか、短期間でものごとを決めて、進めていかなければいけません。
なにも分からない、手探りの状態の中で決めていくには、あまりにも時間が少なすぎます。
そのように、もしものことがあったときにも、前もって準備をしていれば、落ち着いて対処することができます。
時間に余裕を持って終活を始めることで、自分自身の希望や意思を反映させたプランを作り上げることができるのです。
心に余裕が生まれる
早くから終活を始めておくことで、心に余裕がうまれます。
将来に対する不安や心配事を軽減することができますし、自分の人生における最後の段階をコントロールできるという意味で、自己の主体性を感じることもできます。
早期の終活に取り組むことで、心に余裕を持ち、充実した人生を過ごすことができるのです。
家族の負担が軽減される
終活は家族や大切な人たちに負担をかけずに済むというメリットがあります。
突然の病気や事故などが起こった場合、終活の準備が整っていれば、家族や周囲の方々が迷惑や心配をすることなく、自分の最期を過ごすことができます。
早めの終活は、愛する人たちに対する思いやりの表れでもあります。
終活をすることのメリット、デメリット
そもそも、終活をすることそのものが大きなメリットのあることです。
終活は、「死」を意識することによって今の生き方を見つめ直し、よりよい人生を生きていくための活動です。
今よりよりよい人生を生きていきたいなら、終活をすることは大きな力となるのです。
終活をすることのメリットについて、こちらで詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
終活でやっておくべきこと
終活はとても大切なものであり、今すぐにでも始めておくべきことがわかったかと思います。
それでは、具体的にどのようなことをしていけばいいのでしょうか。
終活やることリスト
考えればいくらでもやるべきことがでてきます。時間がどれだけあっても足りないくらい、終活は幅が広いものなのです。
そこで、終活でやるべきことをリストアップしました。
- エンディングノートを作る
- デジタルデータの整理
- 生前整理
- 遺言書の作成
- 資産の見直し
- 医療について
- 介護の準備
- お葬式の準備
- お墓に関すること
- 健康で長生きすること
これらのリストの中から、できることから始めていきましょう。
特におすすめしているのは「エンディングノート」です。
エンディングノートを作成することで、自分の考えを客観的に見ることができます。
そうすることで、改めて自分の考えを整理してものごとを考えることができるのです。
終活に対して客観的にみることで、本当に自分に必要なものはなにか、今何をすべきなのかを知ることができます。
終活「やることリスト」10選については、こちらで詳しく紹介しているので、合わせてご覧ください。
最後に
終活は、何かのきっかけがあれば始めやすいかもしれません。
しかし、総じて思い立ったときが一番のきっかけであると考えています。
自分の生き方を見つめ直すためにも、終活は最良の方法です。
ぜひこの機会に終活を初めて、よりよい人生を送っていくようにしましょう。