八百万の神は何の神さま?神道の歴史と由来を紹介します

八百万の神は何の神さま?神道の歴史と由来を紹介します 生活
八百万の神は何の神さま?神道の歴史と由来を紹介します

日本に古来伝わる「八百万の神

ところで「八百万の神」とは、何の神さまなのでしょうか。

また、神道とどのようなつながりがあるのでしょうか。

ここでは八百万の神さまと神道の歴史や由来について紹介します。

また、神道に関わりのある天照大神やその歴史や由来についても紹介しているので、あわせてご覧ください。

八百万の神は何の神さま?

八百万の神とは?

「八百万の神」とは、日本の神道において用いられる言葉で、数多くの神々や霊的存在を指します。

この表現は、日本の自然や日常生活の中に存在するさまざまな神霊や神格を包括的に指すものであって、具体的な神々の数が八百万とされているわけではありません。

日本の神道では、山や川、木、動植物、自然現象、人々の祖先など、様々なものが神聖視され、神格化されることがあります。

このような神々や霊的な存在は、「八百万の神」として包括的に捉えられ、神社や神道の儀式などで崇拝されているのです。

八百万の神の種類

八百万の神はあらゆるものに宿る神性を表現する概念です。

神聖視される対象が非常に多様であるため、具体的な数は定まっていませんが、たとえば次のようなものがあります。

自然の神さま

  • 山の神:山々に宿る神。例えば、比咩神(ひめのかみ)や葛城山の葛城大明神。
  • 海の神:海や湖にまつられる神。例えば、事代主神(ことしろぬしのかみ)や大己貴命(おおなむちのみこと)。

家庭の神さま

  • 祖先の霊:家族や氏族の祖先を祀ることが一般的で、祖霊信仰が広く行われています。
  • 家の守り神:特定の家や地域の守護神。例えば、狛犬(こまいぬ)や鳥居の神。

農耕の神さま

  • 稲荷大神:稲の神であり、農耕と豊穣を司る神。
  • 天照大御神(あまてらすおおみかみ):日本の神話に登場し、稲作神としても崇拝されています。

商売繁盛の神さま

  • 恵比寿(えびす):商売繁盛や豊漁の神として信仰されています。
  • 大黒天(だいこくてん):財宝や商売繁盛、家族の幸福をもたらすとされる神。

季節や節句に関する神さま

  • お伊勢さん:伊勢神宮にまつられる神々。例えば、豊受大神(とようけのおおかみ)など。
  • 七福神:七つの幸福をもたらす神々のグループ。商標(ほてい)や福禄寿(ふくろくじゅ)など。

神道の歴史

神道について

神道 は日本の古代信仰に起源を持つ日本独自の宗教です。

仏教やキリスト教のような開祖(創唱者)を持たない自然宗教で、古代日本人の自然に対する畏怖や感銘、また道徳観などから自然に成立しました。

当初は地域や部族ごとに独自の信仰があったものと思われるが、部族間の交流や統合などを通して共通した宗教観が形成されていきました。

天皇家を中心とした豪族集団の勢力が国内全域に及ぶようになったのに伴って、神道の原型が形成されました。

神道の歴史

神道は日本で成立した日本人の信仰です。

しかし、その起源を明確にするのは難しいとされています。

すでに縄文時代には神を崇拝する習俗があったことは土偶などの祭祀遺物からわかっていますが、縄文人の信仰観や祭祀が神道に受け継がれたのかは明らかになっていません。

一方で、弥生時代の信仰に関しては、稲作を重視するなど神道との共通点が多く見られることから、神道の原型がこの時代に成立したと考える説があります。

また、 八百万いるといわれるように、動植物の神をはじめ自然現象、山や海といった地形、水や岩などの物質など、様々な神が信仰されていることからアニミズムとして説明されることもありますが、神道の中心的な神は 天照大神 や 須佐之男命 などの人格神なのでアニミズムだけで説明できるものでもありません。

日本の神は大きく二種類に分けられる

日本の神は大きく分けると、『古事記』『日本書紀』に登場する神と特定の地域や民間で信仰されてきた神の2種類にわけられます。

天照大神や住吉大神などは前者、恵比寿(夷)神や 竈神 は後者に当たります。

古代においては人と神は明確に区別されていて人が神になることはありませんでした。

それが奈良時代末頃より怨みを持って死んだ人を神として祀るようになり、時代が下ると人並みはずれた能力を持った者も祀るようになっていったのです。

また、神々を天津神と国津神の2種類に分けることもよく行われています。

天津神は天上にある高天原に住む神で、天照大神などの天皇の祖先神や、早くから朝廷に従った豪族の祖先神などが多くあります。

国津神は地上に住む神のことで、大国主神はその最高神とされています。

しかし、代表的な天津神である 神産巣日神の子で大国主神の国造りを助けた少名毘古那神は、天津神に分類されることも国津神に分類されることもあり、両者の線引きは明確ではないとされています。

神道の創始者と聖典

神道には創始者はなく、仏典や聖書にあたるような聖典もありません。

代わりに神話がその役割を果たしてきました。

神話と神社、祭りによって、神道が理想とする神々が活躍した古代を再現して、神に対する敬いと畏れを伝えてきました。

神道では『古事記』『日本書紀』の神話部分や古くから伝えられてきた祝詞を、聖典に準じるものとして扱っています。

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最後に

八百万の神と神道について紹介しました。

古来日本では、いたるところに神さまが存在すると考え、敬いと畏れをいだいてきました。

そうした日本独自の宗教観が、日本人としての心を作ってきたように思います。

日本人としてこの心は、とても大切にしていきたいものですね。

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