人にはそれぞれ自分の考え方を持っています。しかし、それが結果としてうつを招いてしまうこともあります。
うつになりやすい人の特徴とはどんなものでしょうか?
うつになりやすい人の特徴
うつになりやすい人はどんな考え方をしやすいのか?それに気づくことによって、自らその症状ならないように気をつけましょう。
出来事が結果を生む
ものごとには、必ず原因と結果があります。ある一つの出来事が起こることで、それに伴って結果が生じます。これは人間の心理も一緒で、ある出来事に対して心が反応して行動に現れます。
逆に考えれば、ある結果を生み出すためには原因となる出来事を変更刺すことで思い通りの結果を生じさせることができるということです。
つまり、うつになった背景にはそれなりの原因があるわけであり、うつを取り除くためにはそのための手段を用いれば改善されるということになるのです。
人それぞれの受け止め方
ところが、そう簡単にいかないのが人間の心理です。
アメリカの臨床心理学者のロバート・エリスは、ABC理論という心理療法をする上での大事な理論を提唱しています。
B(berief)信念
c(consenquence)結果
これをもとに、人が行う基本的な心理の働きを説明しています。
AがただちにCを引き起こすのではなく、Bというその人の信念や物事に対する受け止め方を経由してCが生じるのであり、B(berief)信念が最も重要で、これによって結果が変わるというのです。
例えば「テストの点数が悪かった」というA(出来事)が生じたとします。そこで、「自分には能力がないから」と考えるのか「勉強方法が間違っていたから」と考えるのか、それぞれの受け止め方Bによって、結果Cは変わってくるということです。
非合理な信念がヤバい!
認知療法では、Bに合理的な信念と非合理的な信念の二種類があるとされています。そのうち、非合理的な信念をもってものごと受け取ると、悩みを引き起こしてうつ状態になりやすいと考えられているのです。
非合理的な信念とは、証拠や根拠に乏しい考え方のことです。
たとえば、たった一つの出来事を「いつも」「みんな」というふうに極端に広げて考える。根拠もないのに腹を立てたり自己嫌悪に陥る。自分に関係のないことをいちいち自分にひきつけて考える。など、「根拠はないけれどそう思う」とか「みんながそう言うから」とか合理的ではない、非合理な考え方を持つことが、悩みという結果を引き起こすことになっているのです。
解決方法とは?
では、ついつい非合理な考えを持つことで悩んでしまう人はどのようにして解決していけばいいのでしょうか?
具体的に考える
根拠のない非合理的な考え方が悩みを誘発します。ということは反対に合理的な考え方を持つことで、その悩みを消していくことができるのです。
「その出来事の鉦鈷は何か?」「そのように考える根拠とは?」「みんなと言うけど、そのみんなとは誰か?」など、根本を具体的に掘り下げていくことで、実はその考えが合理的ではなかったのだと気づくことができます。また、パーセンテージなど具体的な数字で表すことによって、より事実に基づいたことだけを考えて合理的な考えを持つように導いていくことが大事です。
まとめ
うつになりやすい人は、自分勝手な思い込みを持っている人が多い傾向にあります。そしてその自分勝手な思い込みは、いたって非合理的であり、根拠もないことに対して考え、悩んでいる場合があります。
できるだけ自分の考えを具体的に掘り下げ、根拠もないものや確実性の低いものは排除し、できるだけ合理的な考えを持つように心がけましょう。