「30代で終活はまだ早い?」エンディングノートから始める後悔しない生き方

終活

30代で終活なんて、まだまだ先の話じゃない?」

そう思っているあなたへ。結婚、出産、キャリアアップ。30代って、人生の大きな節目が次々に訪れる時期です。そんな変化の多い今だからこそ、「もしも」の時に備え、そして「これからをどう生きるか」を考える終活が、実はとっても大切なんです。

この記事では、「終活って具体的に何をすればいいの?」という疑問から、「なぜ30代で始めるのが良いの?」というメリットまで、丁寧にお答えします。特に、終活の第一歩として誰もが始めやすいエンディングノートの活用法に焦点を当ててご紹介します。

この記事を読んでわかること

  • 30代で終活を始めるメリットがわかる
  • 終活が持つ二つの意味合いがわかる
  • エンディングノートから終活を始める具体的な方法がわかる
hiro

僧侶として活動しながら、終活ガイド上級資格を持つ終活の専門家として、これまでに多くの現場を経験してきました。介護・看取り・相続・お墓まで、あらゆる「そのとき」に寄り添い、リアルな声と知識を織り交ぜた記事をお届けしています。
ブログでは「ちょっと気になる」「今すぐ誰かに教えたくなる」ような、終活にまつわるテーマを中心に、楽しく生きるための情報をわかりやすく発信中。

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30代で終活を始めるってどういうこと?「もしも」と「これから」を考える時間

「終活」と聞くと、ちょっと重たいイメージや、年配の人がするもの…なんて感じるかもしれません。でも、終活には、実は大きく2つの意味があるんです。

  1. 「もしも」のための準備:大切な家族への思いやり
  2. ライフプランの再設計:あなたの人生を、もっと輝かせるために

仕事もプライベートも充実している30代だからこそ、この2つの視点から終活に向き合うことが、将来の「もっとこうしておけばよかった」という後悔をなくし、今の毎日をより豊かにすることにつながるはずです。

わたしもちょうど30代。どうなるかわからない将来のことを考えると、不安になることもあります。元気でなんでもできるうちに、未来のことについてしっかり考える大切さを感じます。

「もしも」は、突然やってくるかもしれません

人生って、本当に何が起こるか分かりませんよね。もし、突然あなたが倒れて、大切な家族と話ができなくなってしまったら、どうなるでしょう?

  • 仕事の引き継ぎはどうする?
  • 銀行の通帳や証券はどこにある?
  • 加入している保険ってどんな内容だっけ?
  • もしもの時、延命治療はしてほしい?
  • 誰に、何を伝えておきたい?

これらのことが、あなたが何も伝えられないままだと、残された家族は深い悲しみの中で、手続きや情報の整理に追われることになります。想像してみてください。大切な人が辛い思いをしている時に、さらに大きな負担をかけてしまうのは避けたいですよね。

終活は、残された家族が困らないように、あなたの想いや大切な情報をあらかじめ伝えておくためのものです。

ライフプランの再設計で「後悔のない生き方」をデザインする

あなたは今、毎日を心から充実して過ごしていますか?「もっとこうだったらいいのに…」なんて思うことはありませんか?

もし明日、自分の命が終わるとしたら、今の人生に「これでよかった」と思えるでしょうか?

「死」を意識することって、一見ネガティブに感じるかもしれません。でも、だからこそ「もっと良い生活にしたい」「色々なことに挑戦したい」「後悔のないように過ごしたい」という、具体的な願いがはっきりと見えてくるんです。

30代は、体力も気力も十分。結婚、出産、昇進、起業など、人生の大きな選択肢を自分で選び取り、実現できる可能性に満ちた年代です。この時期に終活を通して「死」を見つめることは、これからどんな人生を歩みたいのか、どんな未来を創っていきたいのかを真剣に考える、最高のきっかけになります。

年を重ねてからでは難しいことも、30代ならまだ間に合います。終活は、あなたのライフプランを見つめ直し、もっと素敵な未来をデザインするための第一歩なんです。

30代で終活を始める3つのとっておきのメリット

「30代で終活なんて早い」は、もう古い考え方かもしれません。むしろ、人生の大きな転機が多い30代だからこそ、終活にはこんなにたくさんのメリットがあるんです。

  1. これまでの人生をじっくり振り返られる
  2. これからの生き方を具体的に考え直せる
  3. 「もしも」の時に家族の負担をぐっと減らせる

1. これまでの人生をじっくり振り返られる

たった30年、と思うかもしれませんね。でも、その30年には、あなただけの特別な経験がたくさん詰まっています。嬉しいこと、悲しいこと、成功も失敗も、全てが今のあなたを形作っているんです。

毎日忙しい30代は、仕事や子育てに追われて、自分の過去をじっくり振り返る時間って、なかなか持てないものです。でも、一度立ち止まって「今までどう生きてきたんだろう」「誰と出会い、何を感じてきたんだろう」と過去を振り返ることは、これからの人生をより良くするための大切な時間になるはずです。

若いからこそ、心にも時間にも余裕を持って、これまでの人生を客観的に見つめ直すことができる。これは、30代終活の大きな強みです。

2. これからの生き方を具体的に考え直せる

過去と向き合ったら、次はワクワクする未来に目を向けてみましょう。

  • 今の生き方は、本当にあなたらしいですか?
  • 今の仕事やライフスタイルに、心から満足していますか?
  • 死ぬまでに、何を成し遂げたいですか?

終活の基本は、「死」を意識すること。この先いつ、自分の人生が終わるかわからない、と考えると、「後悔しない生き方」を強く意識するようになるはずです。

30代からの終活は、あなたの「本当にやりたいこと」や「これからの目標」をはっきりさせる絶好のチャンスです。目標が明確になれば、お金の見直しや、ライフプランの再設計へと具体的に動き出すきっかけにもなりますよ。

3. 「もしも」の時に家族の負担をぐっと減らせる

繰り返しになりますが、「もしも」の事態は誰の身にも起こり得ます。突然あなたが倒れてしまった時、残された家族は、深い悲しみの中で、さまざまな決断を迫られます。

  • 医療や介護の希望はどうしよう?
  • お金はどこにあるの?資産はどれくらい?
  • お葬式は、どんな風にしてあげたらいいんだろう?

あなたの意思や大切な情報が何もないままだと、家族には想像を絶するほどの精神的・物理的な負担がかかってしまいます。

終末期医療の希望、介護のこと、預貯金や保険の場所、デジタル資産の管理方法など、あらかじめ記録して家族に伝えておくことで、残された家族の負担は劇的に減らすことができます。これは、あなたから家族への、何よりも深い「最後の贈り物」になるでしょう。

30代の終活はエンディングノートから

「終活を始めたいけど、一体何から手をつければいいの?」そう思っている方も多いでしょう。30代の終活は、難しく考えずに、まずはできることから、気軽に始めてみるのがおすすめです。

特に、終活の第一歩として、一番おすすめしたいのが「エンディングノート」を書くことです。

終活の相棒「エンディングノート」って?

エンディングノートは、まさに終活の「顔」とも言えるアイテム。「終活を始める」イコール「エンディングノートを書いてみる」と言ってもいいくらい、大切な存在です。

エンディングノートは、遺言書のように法的な効力を持つわけではありません。だからこそ、形式にとらわれず、あなたが伝えたいことを自由に、そして気楽に書けるのが大きな魅力です。難しく考えすぎず、今、家族に伝えたいことや、自分自身で整理しておきたいことを、ノートに書き出してみましょう。

30代エンディングノートに「これだけは」書いておきたいこと

30代のあなたが、エンディングノートにまず書き始めてほしい主な内容は、こんなことです。

  • 自分自身のこと: 名前や生年月日などの基本情報、大切な友人や親族の連絡先など。
  • 医療・介護についての希望: もしもの時、延命治療は希望するか、アレルギー情報、かかりつけ医など。(あくまで希望なので、深く考えすぎなくても大丈夫です)
  • 財産の記録: 銀行口座、証券、保険、不動産などの有無と、それらの大切な書類がどこにあるか。(具体的な金額を書く必要はありません)
  • デジタル情報: スマートフォンやPCのロック解除方法、SNSアカウント、ネット銀行やショッピングサイトなどのID・パスワード管理方法など。(これ、すごく大事!)
  • もしもの時(葬儀やお墓)への希望: どんなお葬式が良いか、お墓はどうしたいかなど。(今はっきり決まっていなくても、漠然とした希望でもOKです)
  • 家族へのメッセージ: 普段なかなか言えない「ありがとう」や「ごめんね」、伝えたい想いなど。

完璧に埋める必要は全くありません。興味のある項目や、「これだけは伝えたい」と思うことから、少しずつ書き始めてみてください。書くことで、頭の中が整理されて、次に何をすればいいか、きっと見えてくるはずです。

エンディングノートの詳しい書き方やポイントは、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。

【終活の始め方】終活はエンディングノートから!

エンディングノートと並行して進めたい30代の終活

エンディングノートを書き進めながら、次のような項目にも目を向けてみると、さらに安心できますよ。

デジタル終活:あなたのスマホ、残して死ねますか?

今の30代にとって、スマートフォンはもはや体の一部と言ってもいいくらい、生活に欠かせないものですよね。仕事のデータ、大切な写真、SNSのアカウント、ネット銀行のログイン情報…数えきれないほどのデジタル情報が詰まっています。

もしあなたに「もしも」のことがあった時、そのスマホを家族に見せることはできますか?家族がデジタル情報にアクセスできなくて困る、あるいは、見られたくない情報が勝手に見られてしまってトラブルになる…そんなケースも少なくありません。

必要なものは残し、不要なものはきちんと整理する「デジタル終活」は、30代の終活において、本当に大切なんです。

デジタル終活の具体的なポイントは、こちらの記事で詳しく解説しています。

【デジタル終活】3つのポイント「スマホ残して死ねますか?」

生前整理:モノとココロの断捨離

生きているうちに、身の回りのものを整理する「生前整理」も、30代から始めておくと、後々本当に楽になります。何が必要で、何が不要かを知っているのは、あなた自身だけですからね。

  • モノの整理: いらないものを手放して、本当に大切なものだけを厳選する。「思い出の品」は、どうしてほしいか家族に伝えておきましょう。
  • ココロの整理: 過去の出来事や感情と向き合って、心の中のモヤモヤを解消する。
  • 情報の整理: 紙の契約書や、バラバラになっているデジタルデータなど、散らばっている情報を一箇所にまとめる。
  • 整理の継続: 一度やったら終わりではなく、定期的に見直す習慣をつけるのがポイントです。

家族が困らないように、そして何よりあなた自身が心地よく暮らせるように、モノとココロの整理、始めてみませんか?

生前整理の具体的な方法は、こちらの記事もぜひご覧ください。

【終活で始める生前整理】整理するものは?コツは?

人間関係の整理:本当に大切な人、見えていますか?

持ち物や自分の心を整理するのと同じくらい、人間関係も見直してみる良い機会です。学生時代の友人との関係も、30代になると少しずつ変わってきますよね。

  • もう連絡は取っていないけれど、なんとなくSNSで繋がっている人
  • 付き合いが、正直ちょっと負担に感じる人

もし、モヤモヤする人間関係があるなら、思い切って距離を置いてみるのも良いかもしれません。本当にあなたにとって大切な人は誰か、これからもずっと付き合っていきたい人は誰かを見極めて、その人たちとの関係をより深く育んでいきましょう。

ライフプラン・資産設計:未来を思い描くチカラ

どんなに素敵なライフプランを持っていても、やっぱり「お金」がなければ実現できないこともありますよね。例えば、「将来は海外の素敵な場所で優雅に暮らしたい」と願っても、そのためのお金がなければ絵に描いた餅になってしまいます。

ライフプランの設計と、資産設計は、切っても切り離せない関係なんです。今の状況をしっかり把握して、将来の夢に向けて、計画的に資産を築いていくようにしましょう。

そのためには、まず自分が今どれくらいの資産を持っているかを確認することから始めるのがおすすめです。

  • 預金はいくらある?
  • どんな証券を持っている?
  • 保険にはどれくらいお金がかかっている?
  • 毎月の収入と支出のバランスは?

現状を見直して、不要なものは解約するなど、本当に必要なものだけに絞っていくと良いでしょう。もし、資産の設計や運用に不安があるなら、プロの専門家(ファイナンシャルプランナーなど)に相談してみるのも一つの手です。

あなたの「こう生きたい」という願いを具体的に描き、それを実現するためのお金の計画も、ぜひ一緒に立ててみてくださいね。

まとめ:30代からの終活は「今」を最高に輝かせる行動!

30代で終活は早い」という昔の考え方は、もう手放してしまいましょう。終活は、「もしも」の時に備える準備であると同時に、あなたの人生を「後悔のない、もっと素敵なもの」にするための、とても前向きな活動なんです。

特に、エンディングノートは、30代の終活を始める上で、一番気軽に、そして効果的にスタートできるツールです。

30代から終活を始めることのメリットは、こんなにあります。

  • これまでの人生をじっくり振り返り、自分自身と深く向き合える。
  • これからの生き方を具体的に考え直し、明確な目標を持って進める。
  • 「もしも」の時に、残された大切な家族の負担を大きく減らすことができる。

人生のイベントがたくさん詰まった30代だからこそ、今この瞬間から「死」を意識し、自分の生き方を見つめ直すことが、きっと未来の「最高のあなた」を作り出す第一歩になるはずです。

終活を始めるタイミングについて、もっと詳しく知りたい方は、こちらの記事も合わせて読んでみてくださいね。

終活を始めるタイミングはいつ?年代別の始め方とポイントを解説

さあ、あなたも今日からエンディングノートを手に、30代からの終活を始めてみませんか? きっと、新しい自分と出会えるはずですよ。にしましょう。

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